北海道・札幌の社会

【幕別】十四日午前八時ごろ、十勝管内幕別町札内共栄町の国道交差点で、帯広市の会社員男性（４２）の車が広島県廿日市市のＮＰＯ法人の大型バス＝貝原直喜運転手（７１）＝と衝突、運転手と乗客二十一人が病院に運ばれ、このうち男性一人が意識不明の重体で一人が重傷、十九人は軽傷。

　帯広署は自動車運転過失致傷の現行犯で、乗用車を運転していた北村誠容疑者を逮捕した。

　バスは広島県廿日市市パークゴルフ同好会の所有で、二十人は八日に広島県を出発、十日に北海道に入り、十六日に広島県に戻る予定だった。この日は音更町十勝川温泉のホテルを出発して富良野市に向かう途中だった。

　帯広署の調べによると、現場は国道と道道の交差点で、国道を釧路方面から帯広方面に向かっていたバスに、右折しようとした乗用車が衝突。衝撃でバスは運送会社のタクシーメーター検査場に突っ込んだ。

　他の乗客の血が飛び散ったＴシャツを着た六十八歳の男性は搬送先の病院で「気がついたらバスが横転していた。何がなんだかわからなかった。苦しそうにしていた仲間の安否が気掛かりだ」と恐怖の瞬間を振り返った。

　前の座席にぶつかって前歯を折り、帯広市内の病院に搬送された新井光彦さん（６１）は「楽しい旅行だったのに残念」と悔しがった。

(北海道新聞　引用)