北海道・札幌の社会

道内は十九日午前、冬型の気圧配置が強まって上空に真冬並みの寒気が入り、札幌で平年より六度低い氷点下五・六度を記録するなど、各地で今季一番の冷え込みとなった。日本海側の海上は大しけとなり、フェリーや航空機に欠航が出た。各地でまとまった降雪も観測され、旭川などでは市民が除雪に追われた。

　札幌管区気象台によると、同日正午までの最低気温は後志管内真狩村で氷点下一○・一度、旭川で同七・五度、小樽で同七・○度、函館で同五・七度、室蘭で同五・一度など、各地でこの冬一番の寒さを記録。小樽と室蘭は、十一月中旬としては過去四十年間で最も寒かった。

　同日正午までの二十四時間の降雪量は、空知管内幌加内町で二九センチ、旭川で一七センチ、函館で一六センチなど。旭川市内では通勤時間帯の午前八時から九時までの一時間で六センチ積もり、視界不良から車の渋滞が発生。商店主や勤務先に着いたサラリーマンが除雪に追われた。

　日本海側では北西の風が強く、東日本海フェリーは十九日の江差－奥尻間の二往復四便と、稚内と利尻・礼文間を結ぶ十便を欠航。全日空は午前中、函館空港の除雪のため函館－丘珠間の往復二便を欠航した。

　同気象台によると、二十日には低気圧が日本海から発達しながら近づく見込み。気温は上がるが日本海側では引き続き風が強く、交通障害や突風、高波に注意を呼びかけている。